コーヒーかすって流して大丈夫?ふと気になって調べると、面白いニュースを見つけました。コーヒーかすを率先して下水道に流すように促す内容でした。
この記事はで読むことができます。
元の記事は消えてしまいましたが、コーヒーかすは、一般の下水汚泥よりも多くのバイオガスを発生させ、エネルギー源として再活用されていると書かれています。
下水に流すなんて、だめじゃない?と思っていたのですが、最近は下水汚泥に関心が集まっている?
以下は、最新版(2024/09時点)のニュース。
庭の土質改善のために、毎日こつこつコーヒーかすを貯めている私としては、下水に流すわけにはいかないのですが
こぼれたり、フィルターの残りが流れてしまうことはよくあります。排水溝や配管で詰まらないかと心配でした。
黒部市では、市民に率先してコーヒーかすを下水に流すように呼び掛けています。
黒部市は2月から、そんな呼びかけを市民にしている。脱炭素の一環として専用施設で処理し、発電に使うバイオガスの発生量を増やす取り組みだ。市によると、下水でコーヒーかすを回収する取り組みは全国でも珍しいという。
コーヒーかすのバイオガス発生量は下水汚泥に比べて約10倍あるという。
https://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/news/20230304-OYTNT50058/
コーヒーかすの混ざった下水汚泥で発電するとは、なんともエコです。
正しいコーヒーかすの流し方までレクチャーしてくれています。黒部市の熱意が伝わってきます。
しかし、専用施設がないとエネルギー源として効率的に再活用することは難しいとのこと。
横浜市では「流してはいけないもの」について以下の様にアナウンスされています。
油と薬品に関しては、変わりなく”ダメ”。
「野菜くず」については、大きな野菜くずは途中で詰まるから”ダメ”。
大きなものは詰まるからと書かれていると、細かければ良い。とも受け取れます。
黒部市の例では、コーヒーかすなら一般の下水汚泥として扱われるようです。
詰まるほどの大きさ、大量に流すと詰まるのは想像がつきます。
コーヒーかすのように細かく、排水ネットをすり抜けるようなものは想定範囲内なのかもしれません。
素人からすると、バイオガスと化石燃料ではエネルギー量に大きな差がある様に感じるます。
効率よく使えば、バイオガスでも化石燃料の代わりを担う燃料となるのでしょうか。
最近のニュースだと、今年4月から綾瀬市でバイオガス発電がスタートするそうです。
下水汚泥を活用したバイオガス発電は、県内では横浜市に次いで2例目になる。
https://www.asahi.com/articles/ASRC77502RC6ULOB016.html
横浜市ではすでに下水汚泥をバイオガス発電に利用しているのです。
そして、地域ごとにバイオガス発電への取り組みには差があることもわかりました。
バイオ燃料への期待は高まっているので、全国へと取り組みが広がりつつあるのでしょう。
企業も注目しているようです。
アサヒホールディングスは、コーヒーかす以外に茶かすまでもバイオマスエネルギーの原料として外部の施設への供給しているとのこと。
一般の消費量と比べると想像するだでも、工場から出るコーヒーかすと茶かすは凄まじい量になりそうです。
缶コーヒーやお茶の残りかすをさらにエネルギー源として売却できたら一石二鳥ですね。
化石燃料の代替えとして、自社の施設でボイラーなどの熱源として使用しているそうです。
原油が高騰している昨今、原油の代わりとなってくれるエネルギー源は大変価値あるものと思います。
少し前の記事ですが、こちらではコーヒーかすを圧縮して暖炉ストーブの燃料として販売している企業の取り組みが紹介されています。
一般の木材と比べ、15%以上の発熱量とのこと。
一般の木材とは薪のことを指していると考えると、なかなかの威力です。
暖炉の炎の暖かさは、電気ヒーターと比べ物にならないほどに暖かいのに、さらにそれを上回る熱量。
ちなみに、コーヒーの香りは製造過程で除去されるためコーヒーの香りも同時に楽しめる訳ではありませんでした。
コーヒー好きとしては、香りも一緒に楽しめた方が嬉しい気もします。
スターバックスコーヒーでは、コーヒーかすをトレイの原料や壁材に使っているそうです。
店舗で使われるトレイの原料にも使われているほか、店内の建築材料としても利用が進んでいます。セメントボードに豆かすを混ぜることで壁材に温かい色味とやわらかな風合いをもたらしてくれます。現在スターバックスの多くの店舗でこの壁材を使用しています。
https://stories.starbucks.co.jp/ja/stories/2021/recycling/
スタバの壁ってコーヒーの色だったのか。おしゃれです。
市販されている珪藻土などの壁材に、コーヒーかすを混ぜて塗ったらコーヒー色にできるのだろうか気になります。
コーヒーかすを流すつもりはなくても、フィルターからこぼれて流れてしまう。
排水のネットをすり抜けて流れていったコーヒーかすは、どんな影響があるのか気になってました。
バイオガス燃料の再活用を行う黒部市のアナウンスでは、流してよいと書かれており、流したコーヒーかすは、下水汚泥として処理されると分かりました。
流す際の注意点としては
コーヒーかすは、水と一緒にしっかり流すことが大切。
もちろん、フィルターは一緒に流さないこと。
中途半端に流れずに配管に留まってしまうと、詰まりの原因になります。
そして、自分の住む地域で下水汚泥がバイオ燃料として再活用されているか、調べてみる必要があります。
バイオエネルギーとして効率的に再活用できるようになって、光熱費の負担も減ったら理想的です。
ちなみに、神奈川県では以下の理由からコーヒー粕の農業利用に使用することに力を入れています。
粉砕方法によって粒径は異なりますが、数mm以下程度であり、取り扱い性は良いと言えます。含水率が65以上と高いため、焼却処分には適しません。
ほぼ99%が有機物で、その多くが炭素成分であり、窒素2%、リン酸0.2%、カリ0.3%程度を含有します。
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/cf7/cnt/f450009/p581303.html
園芸をされている方には馴染みがあるかと思いますが、窒素・リン酸・カリは、植物や土壌改善の肥料に含まれる成分です。
実は、我が家で毎日コツコツ溜めていたコーヒーかすを、今年の春に庭の土壌改善に使用しました。
あまり詳しく調べずに花壇の土に混ぜ込んで、土質が変化するかを観察しながらいろいろな植物を植えてみたのです。
結果、ダンゴムシが大量発生してバジルや大葉・その他種で植えた植物の若葉を食べつくされました。笑
コーヒーかすを混ぜ込むのに適した季節があるのでは?タイミングを間違えたのではないか?と推測しています。
ミミズも増えて、土質は確かに改善されている様子で、水はけが良くなりましたが収穫したかったものが食べつくされてしまったのが残念。コーヒーかすの土壌改善への利用は、もう少し知識を蓄えてから再挑戦します。