まず、怒っている人に出くわしたらキレている猿と思って逃げます。疲れた心を癒すだけでなく、日頃から心を守るためにできること。
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突然キレる人が苦手です。遭遇してしまったっら狼狽えるばかりで何もできず嵐が過ぎ去るのを待つことしかできません。どう対処すれば良いのか調べていたらある本に出会いました。
中野信子さんの「キレる!」というまさに直球の題名です。キレる状態を脳科学の視点で、メリット・デメリット、脳の状態、キレる人・キレる自分との付き合い方が紹介されています。
その中には、対処法として自分の領域や立場を守るためには、はっきりと言い返さないといけない場面「キレるべき場面」もあると説明されています。
心も体と同様に大切にして、言葉や圧力によるダメージを防御する方法を身に付けなければなりません。
突然現れるキレる人も怖いのですが、自分がキレないためにも役立つ内容でした。
自分の価値を否定されたり、必要以上の個人攻撃をされた時はにしっかりと言い返さなければならない。という考え方が新鮮でした。
自分の友人に対し悪態をつかれたり、大切な人を否定したりする人がいたらきっと相手に言い返すはずだ。
それと同じように、自分がけなされたり傷付いた時はどうしているか?
ただ耐えて我慢するだけで、言い返したり理不尽な事に対して何もしてこなかった。
キレる人が苦手で怖いからなだめるとか、相手にしたら疲れるから無視して無言のままやり過ごす。本当に記憶に残らないほど無視できたらいいのだけれど、一人になってから思い返して後悔したり、今まで気にした事もないコンプレックスを感じてしまったり、どうしようもなく落ち込む。多くの人が経験しているのではないかと思う。
どうしたら、理不尽に周囲にキレる相手から心を守り健康な心の状態を保てるかを考えるきっかけになりました。
職場や業務中、知人や友人グループ、家族にキレる人がいたらその度に今いるコミュニティから立ち去るしかないのでしょうか。
キレている猿と思ってまず逃げる。
「キレる!」中野信子
でも、逃げられないから困っているのです。できれば、上手に遇らう方法で切り抜けたいのです。
逃げられない時は、自分からボーダーラインを引いて主張することが大切なのだそうです。
「キレるべき場面」ではっきり言い返さなければ、反撃してこない人と思われターゲットにされてしまう。というのを読んで、とても納得しました。
キレる姿を人に見せることは印象が悪いし損だと自覚していて、初めはリスクのあるキレ姿を隠しているのだと想像していましたが、キレて大丈夫な相手か判別してたと分かると自分の対応にも原因があり、キレる人ホイホイ状態だったのだと愕然とします。
火に油を注ぐようで、相手の怒りを煽るのが怖かったので「キレるべき場面」で言い返すというのはすぐに実践できませんでした。
中途半端な言い返しでは、こちらのキレ感や本気度が弱く見えるのか効果もあまりないと分かりました。
キレる人に対して機嫌を伺い、なだめる様な対応を長く続けてきたせいか、まったく非がなくても反射的に謝ってしまったり、弱腰で言い返すのがど下手です。
「キレる!」の中では、上手に笑いに変えたり、的外れな返しで戦意を喪失させる。という方法も紹介されています。
棘のある言葉で話しかけられ、イラついている感じに気付いたら「疲れてるのかな?お茶でも淹れようか?」と早めに察知してかわしつつ、キレづらい雰囲気にするという方法です。
こちらは、すぐに試して一定の効果を実感できています。
著者も言っていますが、相手との関係性や場面を選ぶのでいつでも使える対処法ではないのですが、早めにイラつきを察知できれば効果抜群です。
伊坂幸太郎さんの「逆ソクラテス」にも、上から目線で圧をかけてくる相手に言う・言わなければいけない決め台詞が登場します。
短編小説で、一話目の題名と同じ「逆ソクラテス」という話です。
このフレーズがとても気に入って使いやすい言葉なので、グッと堪える代わりに口に出すようにしています。
伊坂幸太郎さんの「逆ソクラテス」にも、上から目線で圧をかけてくる相手に言う・言わなければいけない決め台詞が登場します。
短編小説で、一話目の題名と同じ「逆ソクラテス」という話です。
このフレーズがとても気に入って使いやすい言葉なので、グッと堪える代わりに口に出すようにしています。
「キレる!」の中でも、売られたケンカを買わないように、買ってしまいそうになる瞬間にいつでも使える言葉を用意しておくことがお勧めされています。
否定されたり、攻撃的な売り言葉を投げかけられた時、うっかり買い言葉を発してキレる前に自分をコントロールできます。「これさえ言えたなら、後はもうどうでもいいや」と開き直れます。
一方的に批判・八つ当たりされ、火が無いのに攻撃される受け身の構図から
同意はできないけれど、話は聞きます。というスタンスへ自分の気持ちが切り替わりました。相手の怒りの熱量が下がる様にも感じます。受け取る側の気持ちを変える効果がある便利なフレーズで気に入っています。
本書の帯にも書かれていますが、是非このフレーズの効果と威力、バリエーションをストーリーを読んで感じて頂けたらと思います。
自分は随分大人になってから、どれだけ自分自身に無頓着であったかやっと気が付いたのですが、「しなければいけない」と思い込んでいたことを止めてみたり、自分にとって何がストレスか考えて生活習慣を変える努力を続けて、試行錯誤しながら世の中と向き合える様になってきました。
ひとりになってストレスから「心を癒す」だけでなく、日頃から「心を守る」を実践中です。
「心の声を聴く」というのも自分にしかできない事で、大切な人を守るのと同じように自分の心に接してあげようと考えるようになりました。
理不尽な八つ当たりや批判にグサッときたら、うまく切り返すことはできなくても一言だけ言い返そうと決めています。
「そうかなぁ。私は そうは思わないけどなぁ。」