ミレーナ体験記

ミレーナとは、子宮内システム(IUS: Intrauterine System)と呼ばれ、膣内に挿入して黄体ホルモンを放出し、子宮内膜を薄い状態に保つバイエル薬品株式会社の製品です。

過多月経・月経困難症の治療を目的としている場合、保険適用の対象となります。

専門家ではないので、詳しくは医療系サイトの正式な情報をご覧ください。

わたしは、低用量ピルからミレーナに切り替えて1年経ちました。体験から感想と使用感、低用量ピルとの比較、体調の変化の日記をまとめたので、これから低用量ピルかミレーナを使うか悩んでいる方の参考になればと思います。

いいかもと思ったら、わたし一人の体験談でだけで判断せずにお近くの婦人科へ相談してみてください。

きっかけと簡単な自己紹介

  • 年齢 もうすぐ40歳
  • 低容量ピル服用歴 25歳頃〜
  • ミレーナ歴 1年1ヶ月(2024.8現在)
  • ピルを飲み始めたきっかけ 月経困難
  • ミレーナに変えたきっかけ コロナでピルを処方に行けず、間隔が空いて飲み忘れが頻繁に。偶然、目にしたニュースでIUSが保険適用の対象になったと知った。

ピルとミレーナの比較

ピルとミレーナは目的や効果は同じでも、使用感は全く別物です。

どんなところに違いがあるか、費用や通院回数、使用感や体調の変化についての記録。

1.コストの比較

低用量ピル

当時保険適用にできなかったため、1シート3〜4千円 。

定期検診は、血液検査と子宮がん検診が年に1回ずつ。

ざっくりですが、わたしのピル費用年間 ¥3,000×12カ月=¥36,000+診察料、年一回子宮がん検診。

ミレーナ

今回のミレーナ挿入時の費用は、保険適用で1,3万くらいでした。初診時の子宮がん検診を含めて2万円も以内。

保険適用できれば、1,2円〜2万円くらいかなと見積もっていたのでわたしの場合は予想通り。事前に調べた情報でミレーナ自費負担の場合の費用相場は、4~5万円。保険適用外と判断された場合はミレーナは諦めようと考えていました。

2年目からは、年に1回の診察で良いため、個人的にはピルよりも長期的なコストが下がる。

ざっくりですが、わたしのミレーナ費用初年度 ¥7,000(初診、検診)+¥13,000(挿入費用)=¥20,000+診察料 2年目以降 ¥7,000(定期検診)

2.通院回数の比較

低用量ピル

月1〜3ヶ月に一回通院。当時のかかりつけ医では、一度に処方されるのは3ヶ月分まで。基本診察しないと処方してもらえませんでした。

ミレーナ

初診の際に子宮がん検診。次の診察で装着。定期検診は装着から1ヵ月後、3ヵ月後、6カ月後、2年目からは、異常が無ければ年に1回の診察と子宮がん検診。

3.手軽さの比較

低用量ピル

決まった時間に飲む習慣ができていれば問題なし。いつでもやめられるという手軽さが一番のメリット。飲み忘れたら効果がないのがデメリット。生理サイクルに合わせて飲み始めるため、2日以上飲み忘れたら1シート無駄になってしまう。

ミレーナ

5年サイクルで入れ替え。中断したければ5年以内でも取り外す事は可能で医師と相談し摘出除去。自分で引っ張り出す人はいないと思いますが…やったらダメです。子宮から糸が出ていて、指で触れます。

4.使用感の比較

低用量ピル

服薬による体調の悪化は特になし。以前使用した、早急に生理を起こさせるタイプのホルモン剤は凄まじく体調が悪化しましたが、低用量ピルでは体調の悪化は感じられませんでした。

ミレーナ

挿入時の痛みは出産経験の有無によって差があるそうです。わたしは出産未経験のため恐らく痛みは強め。ミレーナ挿入の瞬間は、まさに刺された様な強い痛みでした。

装着日〜4日出血。2週間ほどはチクチクする違和感と月経痛に似た鈍痛。子宮から出ている糸がまだ固くて内側に突き刺さる感覚がある。1ヶ月の間に2.3回軽く不正出血。痛みは徐々に消えて1ヶ月後は全く違和感なく生活できました。

5.月経痛、経血量の比較

低用量ピル

生理痛・量は若干減少。元の状態の周期や経血量が安定していなかったので、平均的な痛みと量になったといった感覚。2〜3日目は痛み止めを飲んで乗り切れる程度。一番嬉しかったのは、28日周期で5日間でちゃんと予測も体調管理も可能になったっこと。

ミレーナ

装着後の翌月の整理は周期通りに来るが、経血量が劇的に経血量が減る。1~3日目もおりものシートで十分事足りて、後半は織物シートを付けなくても大丈夫な量。ただし、生理の期間は長く少量がダラダラと10日〜2週間ほど続く。

現在の生理周期は、2ヶ月おき。当初は生理が来なくて不安になったが、2か月おきで安定しているので不安はない。おりものの色がピンクになってくるので目安になる。

ミレーナを到着してからは生理痛による腹痛はほぼゼロ。頭痛は薬なしで乗り切れる程度。ミレーナの効果は体質により個人差によるとの事で、わたしの場合はしっかり効果がでているようです。

6.PMS

低用量ピル

ピルを飲む前はそもそも生理がほとんど来なかったので比較しずらいが、ピルを服用中は生理前に胸の張り。吹き出物ができやすい。眠気が若干強い。しかし、日常生活に支障はない程度。

ミレーナ

ミレーナに切り替えてもピルの時と変わらず、日常生活に支障はない程度。重いPMSで悩んでいる場合は医師と相談した方が良いです。

7.体重の変化

低用量ピル

服用を始めた当初は若干体重が増加。(+2キロ前後)続けているうちに安定して元の体型を維持。

ミレーナ

体重の変化はなし。

8.副作用・体調の変化

低用量ピル

ピルが原因と思われる体調の悪化はなし。ちなみに、喫煙者のため合併症に注意するよう言われて服用中2年ほど禁煙したが、後半は禁煙を断念。

ミレーナ

挿入当初は、不正出血があったがその後定着して悪化もなし。副作用と言ってよいのか分かりませんが、ミレーナ装着から4か月後にカンジダ発症。婦人科へ相談し診察後すぐに回復。その後今現在は再発症なし。

あとから調べたら、抗生物質服用時やピルやステロイド服用時はカンジダ症になりやすいとのこと。ミレーナ装着より前にも、痛み止めの長期服用が原因でカンジダになりました。今回も免疫が一時的に低下していたのかもしれません。

ミレーナ1年目の使用感まとめ

個人的には低用量ピルからミレーナに切り替えて満足しています。挿入時の痛みがあること辛いですが、その後5年間の管理の楽さを考えたらやってよかったと感じます。

メリット

  1. 1回目の装着から5年間入れ替え不要
  2. 妊娠を望む時、または自分に合わないと感じたらやめる事ができる
  3. 飲み忘れや処方のタイミングを気にしなくて良い
  4. 経血量が減少
  5. ピルよりも通院回数が減る

デメリット

  1. 挿入時の痛み。1~2週間程度は生理痛の様な痛みが続く
  2. 経血量は少ないが、生理期間が長い

未知のデメリット

今後も変化を観察し続けようと考えている3つのこと。

  1. 長期間(最長5年)同じものを装着したままとなるため、臭いを心配する声がネット上に見受けられます。現時点では、臭いに違和感はありません。
  2. 一年経って気付いたのは、性欲が減った。そして性行時濡れづらい。特に困ってはいないし個人差あると思うが、一時的なものかもしれないので今後も様子を見守る。ちなみに膣から出ている糸について、指で触れない限り相手は気にならないとのこと。
  3. ミレーナの摘出について。事前の情報収集では摘出費用は保険適用で千円程度(自費だと5~6千円)今のところ摘出・除去する予定はないが、辞めるとどのような体調変化があるのか気になっている。